"The Cell Broadband Engine as an example of a multithreaded embedded processor"を読んだ

tags: 論文

Title

The Cell Broadband Engine as an example of a multithreaded embedded processor

推測できること

この論文は"Cell"というPS3などに搭載されたCPUに関しての論文,マルチスレッドのプロセッサが組み込まれているんだと推測できます

Abstract

アブストのアブスト

• "Cell Broadband Engine"のアーキテクチャとどうそれをプログラムするかということについての論文

推測できること

アーキテクチャとその実用方法についての論文だということが推測できます

結論

• 9つのプロセッサを1つのチップに搭載し,2つの使い方に合わせて別の2つのプロセッサを使うという新しさがあった
• しかもプロセッサはメインストレージには直接アクセスがができない
• パフォーマンスを改善するために以下の3つの点をした
  • 使いみちに応じて最適化されたプロセッサを使うことで低い電力で高いパフォーマンスを達成
  • 非同期的にDMAをすることで,データが要求する前に他の計算をし,キャッシュの非同期的自己管理を可能にし,メモリのlatecyによるパフォーマンスの劣化を改善した
  • PoerPC Processor Element(PPE)が2つのスレッドが同時に動くように制御し, Synergistic Processor Element(SPE)がレジスタファイルが大きいことを利用して並列処理し,周波数によるパフォーマンスの制限を突破した

結局どんな論文だったのか

何についての論文か

CellというCPUのアーキテクチャ,またその性能に関する論文でした

先行研究と比べた強み

各処理に最適化されたプロセッサ,制御用のプロセッサを用いることによる並列処理で性能を上げた

技術や手法のキモはどこか

• 並列処理
• レジスタファイル
• 非同期システム

どうやって有効と示したのか

CPUの早さをApple製のコンピュータと比べることで示した

議論はあるのか

複雑なアーキテクチャによりプログラマーがプログラミングをしている際に意識をする必要がある

わからなかった点

• RISCとCISCの違い
  • 参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/RISC & https://ja.wikipedia.org/wiki/CISC & https://www.amazon.co.jp/dp/B00UJ42A0K/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1
  • RISC(Complex Instructioni Set Computer)は命令が単純な分一つ当たりの実行速度が早い
  • CISC(Reduced Instruction Set Computer)は命令が複雑な分一つ当たりの実行速度が遅い
• PowerPC
  • 参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/PowerPC
  • RISCタイプのマイクロプロセッサ
• Emotion Engine
  • 参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/Emotion_Engine
  • PS2用のマイクロプロセッサらしい
• DMA
  • 参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/Direct_Memory_Access
  • Direct Memory Access
  • ｢メモリとメモリ｣もしくは｢メモリとI/Oデバイス｣が直接データを転送すること
• ParallelとConcurrentの違い
  • 参照:http://freak-da.hatenablog.com/entry/20100915/p1
  • Parallel→並列
    • 計算速度を高めるために同時に計算を進めること
    • Aを処理しながら,Bを処理するみたいな
    • 基本的にCPUに複数コアが必要
  • Concurrent→並行
    • 処理する対象を細切れにしてA→B→A→Bのように処理し,同時に処理を進めること
    • CPUが1コアでも可能
• Superscalarity
  • 参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%BC
  • 並列処理に適したアーキテクチャ
• TLP & ILP
  • 参照:https://www.nvidia.com/content/cudazone/cudau/courses/ucdavis/lectures/ilp1.pdf&https://www.nvidia.com/content/cudazone/cudau/courses/ucdavis/lectures/tlp1.pdf
  • ILP: Instruction level parallelism
  • TLP: Thread level parallelism
  • 並列処理をする単位が異なる
• SMT
  • Simultaneous Multithreading
  • ILPとTLPを結合すること
  • 複数のスレッドを同時に実行すること
• PPU
  • Power Processing Unit
  • 制御用のコア
• SPU
  • Synergistic Processing Units
  • 実行用のコア
• MFC
  • Memory Flow Controller
  • メモリへのデータ流入出を制御
• DMA
  • Direct Memory Access
• SIMD
  • 参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/SIMD
  • Single Instruction Multiple Data
  • 一つの計算を複数のデータ列に適応させる

次に読むべき論文は

• 他のコアが複数の種類(制御用のコアと実行用のコア)に分かれているCPUに関する論文
• 上記のようなCPUを制御できるOSに関する論文